7月12日(土)

イザヤの預言(イザヤ6・1−8)

  わたしは汚れた唇の者。わたしの目は王なる万軍の主を仰ぎ見た

 ウジヤ王が死んだ年のことである。

 わたしは、高く天にある御座に主が座しておられるのを見た。衣のの裾は神殿いっぱいに広がっていた。上の方にはセラフィムがいて、それぞれ六つの翼を持ち、二つをもって顔を覆い、二つをもって足を覆い、二つをもって飛び交っていた。彼らは互いに呼び交わし、唱えた。

「聖なる、聖なる、聖なる万軍の主。

主の栄光は、地をすべて覆う。」

 この呼び交わす声によって、神殿の入り口の敷居は揺れ動き、神殿は煙に満たされた。わたしは言った。

「災いだ、わたしは滅ぼされる。

わたしは汚れた唇の者。

汚れた唇の民の中に住む者。

しかも、わたしの目は

   王なる万軍の主を仰ぎ見た。」

 するとセラフィムのひとりが、わたしのところに飛んで来た。その手には祭壇から火鋏で取った炭火があった。彼はわたしの口に火を触れさせて言った。

「見よ、これがあなたの唇に触れたので

あなたの咎は取り去られ、罪は赦された。」

そのとき、わたしは主の御声を聞いた。

「誰を遣わすべきか。

誰が我々に代わって行くだろうか。」

わたしは言った。

「わたしがここにおります。

わたしを遣わしてください。」

マタイによる福音(マタイ10・24−33)

  体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな

〔そのとき、イエス使徒たちに言われた。〕

「弟子は師にまさるものではなく、僕は主人にまさるものではない。弟子は師のように、僕は主人のようになれば、それで十分である。家の主人がベルゼブルと言われるのなら、その家族の者はもっとひどく言われることだろう。

  人々を恐れてはならない。覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである。わたしが暗闇であなたがたに言うことを、明るみで言いなさい。耳打ちされたことを、屋根の上でいい広めなさい。体は殺しても、魂を殺すことのできない者どもを恐れるな。むしろ、魂も体も地獄で滅ぼすことのできる方を恐れなさい。二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。だから、恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。だから、だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表すものは、わたしも天の父の前で、その人をわたしの仲間であると言い表す。しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、わたしも天の父の前で、その人を知らないと言う。」